偽島と堕島のキャラブログ
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大振りの鉤爪、空を切るばかりで
桜の枝があざ笑うように揺れた。
何度かそうして幾年振りの再会に戯れれば
振り下ろす腕がようやく食楽を捕らえた。
桜の枝があざ笑うように揺れた。
何度かそうして幾年振りの再会に戯れれば
振り下ろす腕がようやく食楽を捕らえた。
「今宵の遊びもあと一撃で決まるのう――桜の!!」
愉しいと上がる口元、狙い定めて振るえども
『手ごたえあり。一本、ですね?』
空を切る腕、代わりに桜の男を薙ぐのは死神の鎌。
金色の瞳はきょとりと瞬き、横槍を入れられてなお、げらげら笑う。
「はっはっは、ゆりうすに先越されたかぁ。
ま、今回はワシらの勝ちじゃのう」
予測不能さえ愉しい。
久しく得なかった感覚に、ただ遊べる事が愉しいと笑いがこみ上げた。
試合済んで一時、桜の男は首輪付けて笑う様がむかつくだとか。
なんつーかむかつくという顔を2度も見せる。
「なーにが気にいらんのか、そげな顔なんぞしおって。
首輪付けられてしょぼくれて、飼い殺される方がむかつくのじゃ。
同じ在るなら笑うて遊ぶだけよ。
そらそら、今日は酒飲め。勝負の後の今宵ひととき
そんな顔しとったら上手い酒も不味くなろうてなぁ?」
狼は男の顔を覗き、肩を竦めてそう言った。
懐から杯と瓢箪取り出せば、風が吹いたか、花びら舞い散り。
[ 鈴の音ちりんと鳴った――… ]
[ 鈴の音は ]
[ 懐かしい音のまま変わりなく ]
[ 夜風にまどろむは追想の ]
[ 頬を撫でる風が止む ]
[ 守り刀にぶら下げた鈴の音も止んで、意識は今に戻る ]
未だ風の名残かさわさわと揺れる桜を見上げていた。
たんこぶは無かったけれど頭のてっぺんをひと撫で、にぃと笑む。
「さぁて、桜の。花見酒じゃ花見酒、ほれはよう酒出すのじゃ」
[ 食楽の肩を叩けば腰元で鈴が鳴った ]
愉しいと上がる口元、狙い定めて振るえども
『手ごたえあり。一本、ですね?』
空を切る腕、代わりに桜の男を薙ぐのは死神の鎌。
金色の瞳はきょとりと瞬き、横槍を入れられてなお、げらげら笑う。
「はっはっは、ゆりうすに先越されたかぁ。
ま、今回はワシらの勝ちじゃのう」
予測不能さえ愉しい。
久しく得なかった感覚に、ただ遊べる事が愉しいと笑いがこみ上げた。
試合済んで一時、桜の男は首輪付けて笑う様がむかつくだとか。
なんつーかむかつくという顔を2度も見せる。
「なーにが気にいらんのか、そげな顔なんぞしおって。
首輪付けられてしょぼくれて、飼い殺される方がむかつくのじゃ。
同じ在るなら笑うて遊ぶだけよ。
そらそら、今日は酒飲め。勝負の後の今宵ひととき
そんな顔しとったら上手い酒も不味くなろうてなぁ?」
狼は男の顔を覗き、肩を竦めてそう言った。
懐から杯と瓢箪取り出せば、風が吹いたか、花びら舞い散り。
[ 鈴の音ちりんと鳴った――… ]
[ 鈴の音は ]
[ 懐かしい音のまま変わりなく ]
[ 夜風にまどろむは追想の ]
『―――銀…
銀次…………銀次朗。
ちょっとそこに座りなさい』
引き戸が静かに開けられた。
あばら家の中に入るのは一人の娘。
縁側で転寝をしていた身体を渋々起す。
にこやかな顔が妙な威圧感をかもし出す。
ワシは渋々渋々正座で対面した。
『また**さんちのニワトリ勝手に食べたのね?』
『この前は***さん所の牛…』
『大きさが小さくなったって勝手に食べていいものじゃありません』
[ ちりりん ]
[ ごつん ]
[ げんこつ ]
「でも人は食っとらんじゃろうに、お前は人の分際で注文が多いのじゃ。
ワシの気まぐれかつ尊大で温厚により食わずに見逃してやってるのを
よーーーーーーーーーっく、わきまえ……ふぎゃ!」
[ ちりりん ]
[ ごっつん ]
[ またげんこつ ]
この娘のげんこつ、人の分際で実はかなり痛い。
喋っている途中なので舌を噛んだ。2重に痛い。
ひりひりする舌を引っ張って涙目でいると
娘は満足そうににっこり笑んだ。
なんとも性格が悪い。
[ ちりりん ]
[ ごっつん ]
[ またまたげんこつ ]
「………まだなんも言うておらんだろうに」
『何か言おうとしました』
ぴしゃり。それでまたにっこり。
なんとも扱い難い。ただの人の、小娘の癖に――
銀次…………銀次朗。
ちょっとそこに座りなさい』
引き戸が静かに開けられた。
あばら家の中に入るのは一人の娘。
縁側で転寝をしていた身体を渋々起す。
にこやかな顔が妙な威圧感をかもし出す。
ワシは渋々渋々正座で対面した。
『また**さんちのニワトリ勝手に食べたのね?』
『この前は***さん所の牛…』
『大きさが小さくなったって勝手に食べていいものじゃありません』
[ ちりりん ]
[ ごつん ]
[ げんこつ ]
「でも人は食っとらんじゃろうに、お前は人の分際で注文が多いのじゃ。
ワシの気まぐれかつ尊大で温厚により食わずに見逃してやってるのを
よーーーーーーーーーっく、わきまえ……ふぎゃ!」
[ ちりりん ]
[ ごっつん ]
[ またげんこつ ]
この娘のげんこつ、人の分際で実はかなり痛い。
喋っている途中なので舌を噛んだ。2重に痛い。
ひりひりする舌を引っ張って涙目でいると
娘は満足そうににっこり笑んだ。
なんとも性格が悪い。
[ ちりりん ]
[ ごっつん ]
[ またまたげんこつ ]
「………まだなんも言うておらんだろうに」
『何か言おうとしました』
ぴしゃり。それでまたにっこり。
なんとも扱い難い。ただの人の、小娘の癖に――
[ 頬を撫でる風が止む ]
[ 守り刀にぶら下げた鈴の音も止んで、意識は今に戻る ]
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